信託に入れた財産には倒産隔離機能があります。この倒産隔離機能によって、信託財産は委託者と受託者の固有の財産から独立し、委託者や受託者の債権者から差し押さえをされたり破産しても取り立ては免れます。しかし受益者が破産した場合は取り立てされます。受益者には信託財産に関して信託受益権というのもがあり、債権者はこの信託受益権に対して差し押さえができます。よって最終的には信託財産から債務を弁済するようになります。

また信託法には「詐害信託」という定めもあります。自分の債務の弁済を免れようとして、自分以外の者を受益者とする信託契約を締結しても、債権者を害する意図があったとして契約が無効になることもあります。

金融機関の信託口口座に預けたお金も当然倒産隔離機能がありますが、金融機関が破綻した場合に備えて、1千万を越える額を預ける場合には全額保証されるように無利子の決済用の口座にすることをおすすめします。