相続が発生すると、まずは被相続人の出生から死亡までの戸籍を取り寄せて、誰が相続人になるのかを確定させます。戸籍を取り寄せることによって、前婚の子供の存在が判明したり、認知した子がいたりと思わぬ相続人の存在が明らかになることがあります。しかし戸籍だけでは全ての相続人を把握することはできません。その主なケースは下記の通りです。

 〇 死後認知をした場合

   遺言で認知をすることができます。被相続人が遺言書の中で死後認知をしていれば、その被認知者も相続人になります。

 〇 胎児がいる場合

   民法第886条に、「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす」と規定されています。ただし、死産の場合は適用されません(同条第2項)。胎児の有無は戸籍では分かりませんので、相続人に確認する必要があります。

 〇 相続放棄をした相続人がいる場合

   相続放棄をしてもそのことは戸籍には記載されません。やはり相続人に確認する必要があります。ここでいう相続放棄は、民法第938条以下の規定に従い、家庭裁判所で手続きをする相続放棄のことをいいます。一般的にいわれている相続分の放棄や相続分無いことの証明書を相続人間で作成して取り交わしても、それは民法上の相続放棄には当たりません。確かにそれによりプラスの財産を相続しないことはできるでしょうが、負債や借金などのマイナスの財産は法定相続分の通り相続することになるので注意が必要です。