死後事務委任契約では、依頼者の健康面の確認もします。持病、服薬、障害、手術歴、かかりつけ医などです。病気や薬の事は専門外ですが、依頼者の状況把握のためにネットで得られる程度の情報は得ておいた方が良いです。ペースメーカーや人工関節の有無も、火葬の際に必要な情報なので確認します。精神的な疾患がある場合は、症状の把握に加え、依頼者との接し方について専門医のアドバイスを受けた方が良いこともあります。適度な距離を保てなければ業務に支障が出ることもあるからです。

保険の加入状況も確認します。死後事務の執行費用に使えるか、必要以上に保険料を支払っていないか、生命保険なら受取人の変更について問題がないかなどを確認します。

住居については権利関係を確認します。借家の場合は契約書、家賃とその支払い先をおさえておきます。管理会社、管理人の連絡先など確認しておきます。

パソコンやスマホ等のデジタル器機を使用している場合は、データの管理について依頼者と相談して決めます。消去を希望するならどの方法で消去するのか決めておきます。機器を物理的に破壊する方法や業者に依頼する方法があります。

ペットがいる場合は、引き取り先を探しておきます。里親や終身飼育施設への譲渡が考えられます。それに伴う費用も調べます。近隣のペットホテルの料金もおさえておきます。

その他税金の事や各種契約の事を確認しておく必要があります。確認する項目がとても多いので、一度に全部聞くのではなく、徐々に依頼者に聞いていくのが良いでしょう。