所有者不明土地の発生抑制

 〇 都市部の地価が高い場所であればともかく、地方の田舎の土地は所有しているだけで負担がかかるものが多くあります。放置していたら草が伸び放題になって近隣に迷惑を掛けるので、定期的に除草作業が必要になります。固定資産税の負担もあります。そのような負担のかかる土地は手放したいと思っても現行法では、土地所有権を手放す制度はありませんでした。

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  改正法では、相続土地国庫帰属法を制定し、法務大臣の承認を受ければ土地所有権が国庫に帰属することになります。ただし以下のような要件があります。

   Ⅰ 相続等で土地を取得したこと

   Ⅱ 承認申請が可能な土地であること (以下は承認申請が不可です)

     ・建物がある土地

     ・担保権又は用益権が設定されている土地

     ・通路その他、他人による使用が予定されている土地

     ・土壌汚染がある土地

     ・境界が不明確であったり、所有権の帰属に争いがある土地

     上記以外でも、崖地、地上に有体物がある、地下埋設物があるなど、通常の管理・主文に過分な費用と労力を要する土地については、その状況によっては承認されません。結果として、ある程度限定された場所の土地しか対象とならないと予想されます。

   Ⅲ ・承認申請には手数料がかかります

     ・国有地の種目毎にその管理に要する10年分の標準的な費用の額を負担する必要があります。

 〇 現行法では、相続開始後の寄与分や特別受益の主張に期間制限はありません。

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   改正法では、相続開始後、10年経過したら、寄与分と特別受益は主張できないとされます。(例外規定はあります)