民法と不動産登記法の改正②

 〇 現行法では、不動産の登記名義人の住所に変更があったとしても、それを届け出る義務はありません。このことによって所有者不明土地が増えたり、所有者は分かっていてもその所在が不明であったりすることがありました。

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 改正法では、所有権の登記名義人の住所に変更が生じた場合は、2年以内に住所の変更登記をしなければいけません。改正法の施行日に、既に住所に変更がある場合にも、定められた期間内に変更登記を申請しなければいけません。これに違反すると5万円以下の過料に科せられます。

 〇 現行法では、登記所が、登記名義人の死亡を把握することはできません。

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 改正法では、登記所が住基ネットから登記名義人の死亡や住所変更等の情報を取得するための仕組みを構築します。

  ・登記官は、登記名義人が権利能力を有しないこととなったと認めるときは、職権で、当該名義人についてその旨を示す符号を表示することが出来ます。(あくまで符号を表示するだけなので、これによって変更届出義務を果たしたことにはならないとされています)

  ・登記官は、登記名義人の住所に変更があったと認める場合には、職権で、その住所等の変更の登記をします。

 〇 現行法では、登記記録を一筆の土地、一戸の建物単位で作成しています。そのため、所有不動産が複数の市町村にある場合は、各市町村に問い合わせて確認する必要があります。住所地以外の市町村にも不動産を所有していた場合、相続手続の際に見落とされる恐れがあります。

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  改正法では、人を単位とする不動産登記記録を編製し、その人が所有している不動産を全て網羅した証明書を、請求を受け発行します。