死後事務委任契約をする場合は、その執行費用の確保ができるのか確認することが欠かせません。それと同時に依頼者の収支の状況をヒアリングして年間収支の一覧表を作成します。その中で改善するべき点は改善を提案します。お金に関するコンサルも業務の一つにするつもりで取り組みます。
65歳以上の依頼者であれば収入の主なものは年金でしょう。支出は家賃、水道光熱費、通信費、保険料、税金、食費、交通費、遊行費、新聞代などかあります。できるだけ漏れのないようにヒアリングします。
配偶者に先立たれて、一人で住むには広すぎて家賃も高いということもあるかもしれません。その場合は住み替えやリバースモーゲージやリースバックなどを検討することになります。リバースモーゲージとは自分の不動産を担保にしてお金を借りて住み続け、本人の死亡後にその不動産を処分して借りたお金を返済する仕組みです。自宅に住みながらある程度のまとまったお金が入ります。ただし不動産を相続財産として残すことはできなくなります。リースバックとは自分の不動産を売却し、売却した相手と賃貸借契約を結んでそのまま住み続ける仕組みです。これも売却したときにまとまったお金が入ります。ただし、売却価格と賃料は相場よりも依頼者にとって不利な価格になりやすいです。
お金に関するコンサルをしても将来的に不安が残ることもあるでしょう。趣味やサービスの停止変更は本人のライススタイルとも関係しますから強制は出来ません。収支の改善ができないと思えば依頼を受けないという選択肢も捨てずにとっておきます。