会社の機関設計

　会社の機関とは、例えば、株主総会、取締役、監査役と呼ばれるものです。どのような機関設計にするのかは利用者に委ねられており、機関設計にはある程度の自由と柔軟性があります。

　非公開会社の中小企業で一般的に採用されている機関設計は

　①　株主総会　＋　取締役

　②　株主総会　＋　取締役　＋　監査役

　③　株主総会　＋　取締役会　＋　監査役

　の3パターンです。中でも①が最も簡易で手軽な機関設計です。なお、どのような機関設計にするにしても、株主総会と取締役は必置です。そして機関設計は通常定款で定め、登記をします。

　会社の機関設計については、会社法上いくつかの基本原則があります。以下列記していきます。

　〇　全ての株式会社は、株主総会と取締役が必置

　〇　公開会社、監査役会設置会社、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社では、取締役会が必置

　〇　取締役会設置会社は、監査役が必置（監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く）。ただし、非公開会社では、会計参与の設置でこれに代えることが可能。

　〇　監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は、監査役を置いてはならない。

　〇　取締役会を置かない会社は、監査役会、監査等委員会及び指名委員会等を置くことが出来ない。

　〇　会計監査人設置会社では、監査役、監査等委員会又は指名委員会のいずれかを置くことを要する。

　〇　会計監査人を設置しない場合には、監査等委員会及び指名委員会等を置くことが出来ない。

　〇　全ての株式会社は、任意に会計参与を置くことが出来る。