生活保護は国民の所得保障制度の1つです。その他主なものに公的年金制度があります。生活保護と公的年金はそれぞれ以下のような特徴が有ります。
【生活保護】
・保険料などの納付条件がない
・貧困に陥った原因は問わず、経済的貧困状態のみに着目する
・自己の財産や労力などを生活維持のために活用することが条件
・最低生活のための不足分のみの給付
【公的年金】
・保険料の納付が支給要件となっている
・一定の保険事故の発生に限定されている
・財産の有無については不問
・画一的給付である
上記の様に、公的年金は所得保障を目的とする制度としてはある程度機能しますが、すべてのケースに万能な救済施策としては限界があります。よって生活保護制度が貧困者の救済のために必要となりました。実際、福祉施設に入所中の高齢者の中には、自己の年金金額のみでは施設の利用料が払えないので、不足分を生活保護費で賄っている方はたくさんおられます。