入居一時金等

有料老人ホームの多くは、入居時に支払う入居一時金の制度を取り入れています。入居一時金は利用料の前払いのようなもので、一定の期間をかけて償却されます。入居一時金としていくつかのプランを用意している施設もあり、中には入居一時金ゼロ円のプランもあります。

入居一時金の額が高額になるほど毎月の利用料が下がります。償却期間を経過した後も毎月の利用料は変わりませんので、長く入居する予定であれば入居一時金を多く支払う方が、トータルの費用を抑えることができます。

入居一時金には、最初にまとめて償却される部分がありますので、入所後にすぐ退所した場合は高額な費用負担になることが考えられます。この問題に対処するため、老人福祉法では入所から3ヶ月以内に退所した場合、それまでの家賃等を日割り計算した残額を返還する旨の契約を締結することを施設側に義務付けています。

入所に際しては、身元引受人を指定するよう要請されます。身元引受人には利用料の支払や緊急時の連絡先、亡くなった後の遺体の引き取りに関して規定されます。最近増えたおひとりさまだと入居が難しい施設もあるかもしれません。おひとりさまでも後見人が就いていれば入居を認めてくれる施設もあります。

老人福祉施設の種類はたくさんあります。どの施設を選ぶのか迷うこともあるでしょう。判断の基準とするため次の項目は必ず確認しましょう。 ・利用料金 ・入居一時金 ・施設内で提供されるサービスと外部から受けられるサービスの種類 ・他の入居者の状況 ・退去事由 ・看取りの可否 ・持ち込み可能物品 ・身元保証の要否