定款とは普段聞きなれない単語だと思います。これは会社の基本ルールみたいなものを定めたものです。株式会社を設立する際には発起人が定款を作成し、その全員がこれに署又は記名押印しなければいけません。定款は紙でも電磁的記録でも作ることができます。電磁的記録で作った定款を電子定款といいます。電子定款にすると収入印紙代の4万円が不要になるので、実務ではほとんど電子定款を採用しています。これは合同会社の場合も同じです。
定款に記載する項目には、必ず記載しなければいけない項目とそうでない項目があります。必ず記載しなければいけない項目のことを絶対的記載事項といいます。絶対的記載事項は全部で6項目あります。①目的 ②商号 ③本店の所在地 ④設立に際して出資される財産の価額又はその最低額 ⑤発起人の氏名又は名称及び住所 ⑥発行可能株式総数 です。
定款の目的には実際にすぐ行わない目的も記載できます。定款を後から追記変更するには費用がかかりますので、将来的に業務として行う可能性のあるのものはあらかじめ記載しておいた方が良いでしょう。会社として取得する許認可によっては、定款への目的記載が条件となっているものもありますので、どのような目的を記載するかはよく発起人と話し合って決めます。
発起人には自然人だけでなく法人もなれますので、自然人の場合は氏名を、法人の場合は名称を記載します。
本店の所在地は最小行政区画である市区町村まで記載します。例えば「山口県光市」です。番地まで記載する必要はありません。