交通事故業務③

 前回までの行政書士の交通事故業務の流れは、委任契約書作成→交通事故証明書の入手→実況見分調書と供述調書の入手→現場調査と調査報告書の作成まで記載しました。今回はその続きです。

〇 自賠責保険の請求

  人身事故の場合のみ自賠責保険が適用できます。必要書類は保険会社に電話で請求して入手します。この保険金の請求書類を代理で作成することは、行政書士法第1条の2に規定さている行政書士の業務です。依頼者からの委任状と印鑑証明書は当然必要です。自賠責保険を請求するために必要な書類は次の通りです。

 ・保険金、損害賠償額、仮渡金支払請求書 ・交通事故証明書 ・事故発生状況報告書 ・医師の診断書 ・診療報酬明細書 ・通院交通費明細書 ・印鑑証明書   

 その他必要に応じて休業損害証明書やレントゲン写真や後遺障害診断書等を添付します。

〇 後遺障害等級認定に対する異議申し立て

  自賠責保険は被害者救済を目的とする最低限度の保険制度です。そのため保険金額に不満があったとしても了承しているのが実情です。しかし、事故で怪我を負って、その後遺障害等級の認定結果に対しては不満をもつ当事者が多いようです。障害等級には1級から14級まであり、一番怪我の程度が軽いのが14級です。等級が一つ違うだけで賠償額が大幅に異なることから、この後遺障害等級の再認定は交通事故業務の中でも重要な位置づけです。

 「異議申し立て」と言えば、相手方と争っているイメージがあり、業際問題が不安になるところです。しかし交通事故業務を専門で扱っている行政書士事務所の話では、自賠責保険調査事務所に対して提出した資料の再精査をした上で再度認定して欲しいと言っているだけであって、争い事を起こしているのではない、との事です。再請求の際には追加資料を提出することもあります。医師から後遺障害診断書を補足してもらったり、依頼者の自覚症状や仕事や日常生活でいかに支障が出ているかを漏れなく記載したりします。その結果、当初は後遺障害等級非該当の結果であったのが、14級に認められたこともあるようです。