交通事故業務②

行政書士の交通事故業務の手順として、前回までに委任状の作成と交通事故証明書の入手まで記載しました。今回はその続きです。

◯ 実況見分調書・供述調書の入手

行政書士自ら現場調査を行うのですが、事前に警察が作成した実況見分調書を入手しておくと、現場見取図や写真が添えられているので参考になります。なお、実況見分調書と供述調書が作成されるのは人身事故の時だけです。更に、不起訴処分となれば開示はされません。

入手の流れとしては、まず担当した警察署へ行き、・送致日・送致先検察庁・送致番号を確認します。次に検察庁へ行き、前記の情報を伝えて閲覧、謄写の申込を行います。後日改めて検察庁へ行き、閲覧、謄写を行います。この時は極力カラーコピーにします。だめなら画像に残します。行政書士が代理で申請するには委任状が必要です。検察庁によっては代理申請を認めない所もあるようなので、事前に確認した方が良いでしょう。

◯ 現場調査と調査報告書の作成

実際に事故現場に行き、メジャーやタイマーを使って計測をします。近所の方へヒアリングしたり救急隊、警察、保険会社へ照会したりもします。この業務は行政書士の事実証明に関する書類の作成ですので、たとえ依頼者の主張と反する事実が判明したとしてもそのまま記載します。

なお、現場調査は必ず行うものではありません。当事者間で事実関係に争いが無いような場合には行いません。